
トランプ人気の深層 (宝島社新書)
池上彰、佐藤優、デーブ・スペクター、中林美恵子、前嶋和弘、高畑昭男
宝島社 / 2024-07-01
この本について
アメリカ政治をニュースで追っていると、表面的な対立ばかりが目に入ってきて、「結局この国の根っこでは何が起きているんだろう」とモヤモヤすることが多いと思います。移民、宗教、分断、トランプ…それぞれがバラバラに見えるけれど、どこかで一本の線につながっている気がする。でも自分ではうまく言語化できない、そんな感覚に心当たりがある人は多いはずです。 この本は、その“つながり”を無理なく見せてくれる一冊でした。例えば、ピューリタンの価値観から続く「成功=選ばれた民」という発想が、なぜ今の政治姿勢に影響するのか。移民の人口動態が文化戦争の揺り戻しにつながる構造や、ネオコンが生まれたときの空気感。どれも単体の知識ではなく、歴史や宗教や経済が一枚の地図として重なっていく感じがあります。「トランプの人気」を理解するというより、「アメリカという国の思考の土台」をやっと掴める感覚に近いです。 特に刺さったのは、イスラム圏の家族構造や人口の話、非合法移民の犯罪率への誤解、有識者が戦争を煽るという指摘など、自分の思い込みをそっとずらしてくれる視点が多いところ。読んでいるうちに、ニュースを“表面の善悪”で見る癖が少し弱まり、構造の方に目が向くようになりました。 「アメリカの混乱を、感情ではなく構造で理解したい人」に静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの39%が集中しています。
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