
味の世界史 香辛料から砂糖、うま味調味料まで (SB新書)
玉木 俊明
SBクリエイティブ / 2024-11-07
この本について
仕事や日々の判断で「自分の見ている世界、ちょっと狭いのかも」と感じることってありませんか。歴史の話は好きでも、どこか教科書の延長に見えてしまって、現実とどうつながるのか分からないまま終わることも多いと思います。僕も同じで、ただ知識が増えるだけでは行動は変わらないよな…とずっと思っていました。 この本が面白かったのは、スパイスや砂糖といった“生活のなかの味”から、経済や宗教、そして世界の力関係まで一気につながっていくところです。ローマの貨幣がインドや東アフリカまで見つかる話や、イギリスが工業以外の海運・金融によってヘゲモニー国家になった理由など、普段のニュースで聞くキーワードと地続きになっていく感覚があります。キムチの進化や、香辛料が薬として扱われていた時代の描写も、「食べ物の裏側にこんな長い旅路があったのか」と視点をひっくり返してくれます。 特に刺さったのは、便利さや当たり前に感じているものの裏には、必ず“長い交換の歴史”があるということでした。貿易や宗教の衝突、技術の流れが積み重なって、僕らがコンビニで砂糖やスパイスを買える今につながっている。その事実に触れると、自分の仕事で扱っているモノやサービスも、もっと大きな歴史の一部なんだと感じられて、不思議とやる気が湧いてきます。 世界の成り立ちを知りたいけど、専門書は重い…という人にこそ刺さる一冊だと思います。知識が増えるだけでなく、日常の見え方が静かに変わるタイプの本です。
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