
ドラッカー名著集9 「経済人」の終わり
P F ドラッカー and 上田 惇生
ダイヤモンド社 / 2007-11-15
この本について
最近、「社会がどこに向かっているのかよく分からない」と感じる場面が増えました。景気や制度に振り回されているような感覚があって、目の前の変化の意味をつかみにくい。そんなモヤモヤを抱えているときに読んで、妙に腑に落ちたのがドラッカーの『「経済人」の終わり』でした。 この本の効きどころは、今の混乱を“新しい出来事”としてではなく“歴史の連続の中で繰り返された現象”として見せてくれるところです。大衆が絶望の中で「不合理でも奇跡を願う」心理がどう生まれるのか、自由や平等と経済がどう絡み合いながら崩れていくのか、抜粋を読んでいるだけでも現代と重なる描写が多いはずです。そしてドラッカーは、資本主義や社会主義の善悪ではなく、人間の立ち位置が見えなくなる瞬間に社会がどう歪むのかを淡々と分析していきます。読んでいると、目の前のニュースの見え方が一段深くなる感覚があります。 「いまの世の中の不安がどこから来ているのか知りたい人」に刺さる本です。歴史や政治に詳しくなくても、日常のざわつきの裏にある構造をつかむヒントとして読めますし、社会の見方を一つ増やすという意味でもかなり実用的でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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