
原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史―(新潮新書)
有馬哲夫
新潮社 / 2008-02-18
この本について
最近、歴史や政治の話になると「結局、裏では何が動いていたんだろう」とか「表に見える理由だけで物事は進まないよな」と思うことがよくあります。いまのニュースを見ていても、あの時代の力関係や利害がそのまま形を変えて続いている感じがして、どうにも整理がつかないままモヤモヤしていました。 『原発・正力・CIA』を読むと、そのモヤモヤが一段深いところでつながる感覚があります。読者が保存していた抜粋にもありますが、正力が手に入れようとしたマイクロ波通信網や原子力発電が、単なる技術や政策ではなく、当時の国際情勢・アメリカの心理戦・メディアの影響力拡大と絡み合っていたことが淡々と描かれています。特に、CIAが正力に「欲しがるものを与え続けてコントロールできるか」を検討していたくだりは、権力がどう動くかを考えるうえで、避けて通れない視点だと思いました。また、テレビ局の設立や原子力利用の裏に、ここまで具体的な交渉と計算があったのかとわかると、いま自分が受け取っている情報の背景にも自然と目が向くようになります。 歴史を遠い世界としてではなく、「いま自分が見ている風景の裏側」として捉え直したい人に刺さる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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