
日本4.0 国家戦略の新しいリアル (文春新書)
エドワード・ルトワック and 奥山 真司
文藝春秋 / 2018-09-20
この本について
最近、ニュースを見ても国の話題は規模が大きすぎて、自分の生活とどうつながるのかよく分からなくなることがあります。安全保障とか少子化とか、本当はどれも自分に関係あるはずなのに、議論が抽象的すぎて距離を感じてしまう。僕も同じで、「結局どこから考えればいいんだろう」とずっと迷っていました。 『日本4.0』は、そういうモヤモヤを一度“シンプルな地図”に戻してくれる本でした。著者は、まず前提を非構造化するところから始めます。防衛も少子化も別々のテーマではなく、子どもが減れば国家の未来そのものが細る、という当たり前だけど見落としがちな事実を突きつけてきます。チャイルドケアを安全保障の真ん中に置く発想は、読みながら何度も立ち止まりました。 もうひとつ、この本が効いたのは「日本はずっと戦略を考えなくて済んできた」という視点でした。戦後システムが守ってくれた70年があまりに長かったから、僕らの思考が“オブザーバー”に固定されていたという指摘は、自分の態度そのものを見直させられました。北朝鮮や中国の話も、恐怖を煽るのではなく、どう主体性を取り戻すかという方向で語られているのが印象的でした。 大きなテーマに飲まれがちな人、自分の国の未来を「自分ごと」に落とし込みたい人には、静かに刺さると思います。
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