
新しい国へ 美しい国へ 完全版
安倍 晋三
文藝春秋 / 2013-01-20
この本について
最近、「自分がこの国でどう生きていくつもりなんだろう」と立ち止まる瞬間が増えました。仕事のこと、家族のこと、将来のこと。どれも大事なのに、考えるほど足元がふわつく感じがある。そんなときに読むと、視点が少しだけ地に足のつく方向へ戻る本があります。安倍晋三さんの『新しい国へ 美しい国へ 完全版』です。 この本は政策論というより、「国の話」を入口にしながら、自分の日常の悩みにそのまま結びついてくるのが意外でした。たとえば、一度の失敗で人生が決まってしまうような単線的な社会への違和感や、先の見えない時代に一歩を踏み出せない若者の気持ちへのまなざし。これは政治の話というより、今の私たちが抱える不安そのものだと思います。また、家族観や社会保障の成り立ちが具体的に語られることで、自分が「なぜモヤモヤするのか」を整理する手がかりにもなりました。抽象的なスローガンではなく、実際に政治の現場で何が起きてきたのかを踏まえて書かれているぶん、日常の判断にも落とし込みやすい感覚があります。 国の未来という大きなテーマを扱いながら、結局は「自分はどう考え、どう動くのか」という個人の姿勢に戻ってくる本です。国の話題に苦手意識がある人でも、今の日本で生きる自分の輪郭を少し整えたいときには役立つと思います。こんな人に刺さるのは、肩の力を抜きつつも、自分の立ち位置をもう一度確認したい人です。
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