
陰日向に咲く (幻冬舎文庫)
劇団ひとり
幻冬舎
この本について
最近、うまくいかないことが続くと「もう結果は見えたな」と勝手に区切りをつけてしまうことがありませんか。仕事の失敗でも、人間関係の行き違いでも、一度つまずくと全部が負けに見えてくるあの感覚、僕もけっこうしょっちゅうあります。ただ、この本を読んでいると、その“負けた気分”って、案外ただの途中経過なんだと少しだけ思える瞬間がありました。 たとえば、「悩みは負けじゃなくて過程」という言葉。これって抽象論じゃなくて、登場人物たちが本当に足を止めながら、それでも前に進んでしまう物語の中で響いてくるんです。受験や仕事の失敗を「まだ途中」と見なす視点は、自分の生活にも持ち込めるし、今日どうにか机に向かうだけでも“まだ見てない結果”へつながる気がしました。さらに、ミャーコのようにあえて険しい場所で咲こうとする姿や、寝袋を買ってどこかに運ばれていきたいと願う主人公の感覚も、遠回りでも自分で選んだ道を肯定してくれるように思えます。 大きく変わらなくてもいいけど、「今の自分を完全に否定したくない夜」がある人には静かに寄り添ってくれる本です。僕自身、逃げたい気持ちと踏みとどまりたい気持ちが混ざる日々の中で、少しだけ息がしやすくなりました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの44%が集中しています。
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