
三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編
三浦綾子
小学館 / 1980-03-25
この本について
忙しさに流されて、自分が何を拠りどころに生きているのか分からなくなる時ってありますよね。誰かの言葉を真似しているだけの気がしたり、心の奥が混沌としているような感覚に襲われたり。強がってはみるけれど、実際には不安の方が大きい──そんな時期、僕自身も長く彷徨っていました。 『道ありき 青春編』を読み返していて響くのは、三浦綾子がまさにその「混乱のただ中」で書いているということです。信仰や愛をめぐる迷い、人に頼ることと自立の間で揺れる気持ち、自分の弱さに気づく瞬間。どれも決して綺麗に解決していないのに、その揺らぎの中で少しずつ視点が変わっていく。例えば、誰かを慰めることが自分をも慰めることだったり、人を愛することが相手を自立させる厳しさを伴うことだったり、生活の中でふっと腑に落ちる場面が多いんです。 この本は、何か大きな答えを与えてくれるというより、迷いながらでも「自分がいま立っている場所を見つめる」ための灯りみたいな存在になります。信仰に馴染みがなくても、人生の重さに押しつぶされそうな時に拾える言葉が必ずあると思います。 特に、根拠のない不安と長く付き合っている人には静かに刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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