
森の力 植物生態学者の理論と実践 (講談社現代新書)
宮脇昭
講談社 / 2013-04-20
この本について
仕事でも私生活でも「目の前のことに振り回されて、全体が見えないまま判断してしまうな」と感じるときがあります。情報はいくらでも入ってくるのに、自分の感覚が追いつかないというか、どこか地に足がついていない感覚が残る。そんなモヤモヤを抱えている人に、この本は静かに効いてきます。 宮脇昭さんが繰り返し語る「まず現場に出て、自分の体を測定器にする」という姿勢は、森の話に限らず、人間社会にもそのまま重なります。本で読んだ断片よりも、自分の目で見て、匂いを嗅ぎ、触って確かめたものの方が、結局いちばん腹落ちする。その当たり前を、植物社会の「競争・我慢・共生」を通して思い出させてくれるんです。単純な成功論ではなく、ものごとを部分ではなく全体のつながりとして捉える視点が、自分の判断の軸を少しずつ太くしてくれる感覚があります。 森をつくることは未来をつくること、という言葉も印象的で、目の前のタスクだけでなく、長い時間軸で物事を考えるきっかけになるはずです。短期的な成果に急かされやすい人ほど、一度立ち止まって読みたくなる本だと思います。 全体を把握できないまま日々の決断に迷い続けている人に、特に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの46%が集中しています。
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