
再生巨流(新潮文庫)
楡周平
この本について
仕事でアイデアを持っていったのに、相手にまともに聞いてもらえないまま席が終わる。そんな経験、けっこうありますよね。自分の提案が弱いのか、通し方が下手なのか、そもそも会社の仕組みがそういうものなのか。僕もよくそこで立ち止まってしまいます。 『再生巨流』を読んで刺さったのは、単に「すごい経営者が改革する話」ではなく、現場の人間がどうやって壁を突破するのかが、かなりリアルに描かれているところでした。特に、相手に刺さる提案の組み立て方が生々しいんです。魅力だけを並べても動かないし、かといって強気に出ても跳ね返される。相手が避けてきた問題にそっと手を添えながら、自分の企画と結びつける。その絶妙な“入り方”が、シーンごとに見えてくるのが面白いところでした。 もう一つ響いたのは、「頭に汗をかけ」というメッセージの置き場所です。気合い論ではなく、利益のラインをどう上げるか、足元のビジネスをどう再定義するか。主人公が社内の抵抗勢力とやり合う中で、その考え方がじわじわ育っていく感じが、現実の自分の仕事にも重なりました。「もっと考えろ」と言われてもピンとこなかったのに、シーンを通して見ると腹落ちするんですよね。 会社で企画を通したい人や、今の業務の可能性を見直したい人にはとても刺さる一冊だと思います。僕自身、読んでいる間ずっと「自分ならどう動くか」を考え続けていました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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