
怖くて眠れなくなる科学
竹内 薫
PHP研究所 / 2012-05-01
この本について
ときどき、自分の感じ方が「弱いだけなんじゃないか」とか、「記憶が当てにならないのは自分のせいなのか」とか、妙な自己嫌悪に落ちることがあります。怖がりな自分、曖昧な自分を責めがちだけど、本当にそうなのか…と考えるときに、この本がけっこう効きました。 たとえば、トラウマが“封印される”という物語的なイメージに、どこかで引っ張られていたことに気づかされます。実際はむしろ反芻してしまうからこそ忘れにくい、という説明を読むと、「ああ、忘れられない自分は普通なんだ」と肩の力が抜ける。怖がりについても同じで、人前で緊張するのは脳の構造的に当然らしく、「向いてないからじゃなくて、生き残り戦略としての反応だったのか」と視点がひっくり返ります。 さらに、記憶がどれだけ簡単にゆがむか、外からの誘導で“ありもしない出来事”が作られてしまう事例などを読むと、自分の感覚や判断を絶対視しすぎなくていいんだと思える。過度に自信を持たなくてもいいし、逆に自分を責めすぎなくてもいい、その中間に着地できる感覚です。 根拠がほしいタイプの人、そして「怖がりな自分を変えたいというより、まず理解したい」と思っている人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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