
数学は世界を変える あなたにとっての現代数学
リリアン・R・リーバー、ヒュー・グレイ・リーバー、水谷 淳
この本について
仕事でも生活でも、目の前のことに振り回されていると「自分の判断って本当に正しいのか」「直観で進んで大丈夫なのか」と不安になることがあります。伝統とか経験を尊重しつつも、そのまま従うだけでは前に進めない感じもあって、どこで立ち止まり、どこで疑うべきかが分からない。自分もずっとその揺れの中にいます。 この本が面白いのは、数学そのものというより「数学の考え方」が、そんなモヤモヤに静かに効いてくるところです。たとえば、私たちが無意識にやっている抽象化や一般化の力が、実は人間らしい武器だと示してくれるところ。あるいは、権威にただ従うのではなく「今わかっている知識で照らしてみれば、正しいところもあるし間違っているところもある」と淡々と言える姿勢。結論を急がず、直観も丁寧に点検していく態度。どれも数学の話なのに、そのまま日々の判断に持ち帰れるんですよね。 戦時中に書かれた本なのに、思考を澄ませることの意味や、進歩とは「伝統を尊重しつつも、奴隷にはならないこと」だという視点が、いまの混沌にもそのまま効きます。学問を神棚に置くような話ではなく、生活の地面に戻してくれるタイプの本です。 自分の思考のクセを一度フラットに見直したい人に静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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