
15分あれば喫茶店に入りなさい。
齋藤孝
幻冬舎
この本について
やることが散らかっているときって、「何に不安を感じているのか」さえよく分からなくなることがあります。家で作業しようとしても、机に座った瞬間に気持ちが重くなる、みたいな日もありますよね。僕もよくそうなるので、抜け道を探していた時期に出会ったのがこの本でした。 齋藤孝さんは、喫茶店という場所を「気分を切り替えるための小さな装置」として扱っています。ただコーヒーを飲む場所ではなくて、不安をほどくための作業場だったり、受け取った刺激をすぐ言語化するためのワークスペースだったりする。たとえば、気分が晴れないときは喫茶店でA4用紙を広げて懸案を書き出す。すると、漠然とした不安が「処理できる案件」に変わっていく感じがします。家だと重くなる作業でも、外の空気に触れながらなら案外スッと始められるんですよね。 もうひとつ大きいのは、“垂直思考”の時間が取り戻せること。ネットを開くとどうしても横に話題が流れてしまうけれど、紙に向き合うと頭が深く潜っていく。著者が言う「ノートは頭と緊張感を最高度に保つツール」というのはすごく実感があります。思いつきが生まれるのって、だいたい喫茶店でペンを動かしているときなんですよね。 少しの時間でも場所を変えると、物事が前に進み始めることがある。そんな感覚をもう一度取り戻したい人に向いている本です。読んだあと、「15分あれば寄ってみるか」と思えるようになります。
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