
質問力――話し上手はここがちがう (ちくま文庫)
齋藤孝
この本について
人と話していると、相手の話が広がらなくて「あれ、自分の聞き方が悪いのかな…」と不安になることがあります。仕事でも雑談でも、もっと深いところまで踏み込めたらいいのに、どう質問すればいいのか分からないまま終わってしまう。僕もずっとその悩みを抱えていました。 この本が助かったのは、「質問は思いつきじゃなく、相手の経験や文脈を想像して組み立てるもの」という当たり前のようで難しい姿勢を、かなり具体的に示してくれるところです。たとえば、結果ではなく“どうそこに至ったのか”の経緯を聞くこと。相手の専門性に敬意を払い、最低限の知識をもって臨むこと。そして、自分の個人的な話を一般論とつないで返すことで、相手の言葉を自分の文脈にうまく組み込むこと。こういう細かい技は、会話の場数を踏んでもなかなか気づけなかった部分でした。 読んでいて強く刺さったのは、「相手と自分がどこでつながっているかを意識する」という一文です。結局、質問ってそれが見えているかどうかで深まり方がまったく変わるんですよね。接点が見えると、変化を尋ねたり、別の事例と照らし合わせたりと、こちらから自然に質問が湧いてくる。その結果、相手の苦労や工夫を引き出すような話につながりやすくなる。 会話がどうも浅く終わりがちな人や、インタビューやヒアリングで「次の一問」が出てこないと感じている人には、とくにしっくりくると思います。
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