
ストーリーとしての競争戦略: 優れた戦略の条件 Hitotsubashi Business Review Books
楠木 建
この本について
仕事で何かを決めるたびに、「方向性はあるのに、具体的にどう動けばいいのかわからない」とか、「色んな施策を積み上げてるのに、全体の流れが見えてこない」とか、そんなモヤモヤにぶつかることが多いと思います。目標はある。でも道筋のイメージが持てない。僕もずっとその状態でした。 『ストーリーとしての競争戦略』を読んで感じたのは、「戦略って、静止画では理解できないんだ」ということでした。抜粋にも出てきますが、ブックオフの買取強化やスターバックスの“第三の場所”の話は、単体で見れば一見非合理なんですよね。でも、顧客の動きや喜ぶ姿を細かく思い浮かべて、終わりのイメージから逆算すると、それらが一本の流れとしてつながっていく。こういう“動画としての理解”が腹落ちすると、施策の判断が少しラクになります。 もう一つ、読んで効いたのは「普通の人がどう動くか」を徹底的にイメージする姿勢でした。コンセプトづくりって特別な才能が必要な印象がありましたが、著者はむしろ逆で、人間の本性に地道に向き合うことだと繰り返し強調します。この視点に触れてから、自分の企画の詰まり方が変わりました。 同じように「施策を並べても全体像がつかめない」「自分の戦略がただの作業になっている気がする」と感じている人ほど刺さる本だと思います。読んでしばらく経っても、現場で何度も思い出す一冊でした。
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