
経済古典は役に立つ (光文社新書)
竹中 平蔵
光文社 / 2010-11
この本について
仕事で判断に迷ったとき、「結局どんな前提で考えればいいんだろう」と手が止まることがよくあります。知識は集めているつもりでも、考え方そのものが曖昧なままだと、状況に振り回されやすいままなんですよね。 この本が面白いのは、古典の偉人たちがいきなり壮大な思想を語っていたわけではなく、目の前の問題をどう扱うか試行錯誤した結果として“後から思想になった”という視点が示されているところです。人口と賃金の関係を巡るスミスとマルサスの違いなんて、まさに「同じ現象をどう捉えるか」で判断が変わる好例で、日々の仕事にもそのまま持ち込める感覚があります。また、福澤諭吉の授業料の話は、正しさよりも「持続できる仕組み」をつくる方が大事な場面って確実にあるよな、と妙に現実的に刺さります。 考え方の“型”を一段深くしたい人に向いている本です。古典という言葉に構える必要はなく、自分の迷いを整理する道具として読むと、じわっと効いてくると思います。
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