
スルメを見てイカがわかるか! (角川oneテーマ21)
養老 孟司 and 茂木 健一郎
KADOKAWA
この本について
日々働いていると、「世界ってこんな単純じゃないはずなのに、なぜか単純に扱われてしまうな」と感じる瞬間がありませんか。数字で説明できることだけが正しいような空気や、形式のほうに自分を合わせにいかないといけない場面。頭では割り切っていても、どこか置いていかれるような感覚が残るんですよね。 この本は、そんなモヤモヤに対して「世界はもっと細部に満ちていて、人間の意識じゃ全部は管理できないよ」という視点を静かに差し出してきます。人工物も時間が経てば自然に近づいていくという話や、庭の手入れのように“コントロールできない部分を前提に生きる”という姿勢が、不思議と現実の感覚にフィットするんです。形式に合わせるためにつく嘘の話なんかも、仕事の現場を思い出してちょっと笑ってしまいました。 読みながら、細部を切り捨てて単純化しようとしすぎていたのは自分のほうだったかもしれない、と少し肩の力が抜けます。全部を理解しようとせず、手を入れつつ、あとは自然のプロセスに委ねる。そんな態度が仕事や人間関係のストレスを減らすことにつながるんじゃないか、と思わせてくれる本です。 単純化に窮屈さを感じている人、世界の「仕方なさ」とどう折り合うかを探している人には、とても静かに効いてきます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
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