
街道をゆく34
司馬遼太郎
朝日新聞出版 / 2009-04
この本について
仕事に追われていると、歴史に触れる時間なんてないまま日々が過ぎていきます。でもふと、自分がいま立っている場所の「背景」みたいなものが分からなくなって、薄い地図の上を歩いているような心もとなさに襲われることがあります。どこから来て、なにが積み重なって、いまの日本や自分の感覚が形づくられているのか。そんな根っこの部分を確かめたくなる瞬間ってありませんか。 『街道をゆく34』を読んでいて感じたのは、その心もとなさを静かに埋めてくれる“質感”のようなものです。たとえば、秦氏が政治の野心よりも土地をひらくことに徹していた話は、仕事で成果ばかり求められがちな日常から少し距離を置かせてくれるし、侘びを「正直に慎しみ深く、おごらぬさま」ととらえる視点は、背伸びしすぎた自分をゆっくり地面に戻してくれます。さらに、一休や禅の話に出てくる“否定を重ねて底につくと肯定がひらける”という考え方は、行き詰まったときに無理に前を向こうとしなくてもいいのだと思わせてくれる。どれも派手ではないのに、読み終えたあとじわじわ効いてきます。 歴史を知るというより、いまの自分の感覚を少しだけ調律し直したい人に向いている一冊です。肩に力が入りやすい人、立ち止まる口実を探している人には、特にしっくりくると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要









