
燃えよ剣(上)
司馬遼太郎
文藝春秋 / 2020-04-06
この本について
仕事でもチームでも、「この集団はいったい何でまとまってるんだろう」「自分の役割って本当にこれでいいのか」と迷うことがよくあります。誰の言葉を軸に動けばいいのか、逆に自分が動かす側になるときは、どこまで踏み込んでいいのか。その曖昧さに疲れてしまう瞬間があります。 『燃えよ剣(上)』を読んで刺さったのは、まさにその曖昧さを真正面から扱っているところでした。新選組という“荒っぽい寄せ集め”をどう組織に変えていくか。近藤・土方・山南、それぞれの立場の揺れ方が、現代の職場の悩みと妙に重なります。誰が支配者かではなく「士道」という軸を置こうとする発想や、副長が二人いると組織がにぶるという感覚は、結局のところ“個人ではなく構造で動かす”という視点を思い出させてくれます。また、土方の創造力が組織づくりの裏にある描写は、知識だけでは物事が回らない場面を何度も味わっている身には、静かに刺さりました。 この本は、勢いのある歴史小説というより、「組織の中でどう立つか」に悩んでいる人に向けた、少し現実的なヒント集のようにも読めます。自分の立場や役割の違和感を整理したい人にこそ、届きやすい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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