
狭き門 (光文社古典新訳文庫)
ジッド、中条 省平、中条 志穂
新潮社 / 1954-08-03
この本について
人間関係で、気持ちが噛み合わないまま時間だけが積み重なっていく感じってありますよね。好きだからこそ距離が生まれたり、近づけば近づくほど何かが壊れてしまいそうで身動きが取れなくなったり。正しさや誠実さを選んだつもりが、相手の心を置いてけぼりにしていたんじゃないか……と後から気づくような、あのどうしようもない感触です。 『狭き門』を読んでいて、保存された抜粋の多くがまさにその「ズレ」に刺さっているように見えました。笑うことすら罪だと感じてしまう自己嫌悪や、自分の感情を語りながら実は相手の気持ちに触れていなかったと気づく瞬間。遠くにいるときのほうが相手を愛せてしまう不思議さ。こういう感情って、いまの私たちの生活でも普通に起こりますよね。だからこそ、この物語の宗教的な背景や時代設定よりも、ふたりの気持ちがすれ違っていく温度差がそのまま胸に刺さるのだと思います。 この本が効いてくるのは、恋愛や人間関係の「答え」ではなくて、自分がどんな癖を持った人間なのかをそっと照らしてくれるところです。相手を思う気持ちが強いほど、自分の内側に閉じこもってしまうタイプの人には特に響くかもしれません。読んでいて痛い場面も多いけれど、その痛さの中に「ああ、自分もこういうところがあるな」と思える余白がある。そんな読書体験になる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




