
未来を変えるためにほんとうに必要なこと ― 最善の道を見出す技術
アダム・カヘン, 由佐美加子, and 東出顕子
英治出版 / 2010-04-20
この本について
仕事でもコミュニティでも、「ちゃんと前進したいのに、誰かと関わるほど話がこじれる」「自分の意見を通すと圧になってしまうし、引けば何も変わらない」。そんな揺れの中で足が止まる瞬間ってありますよね。僕自身、プロジェクトが動かなくなる原因の多くが、人の“力”と“愛”のバランスの崩れだと薄々感じながらも、どう扱えばいいのかずっと迷っていました。 この本は、そのモヤモヤを整理してくれる一冊でした。まず、力を発揮すること自体は悪ではなく、「愛とつながりを見落としたときに退行的になる」という視点が腑に落ちます。逆に、愛だけを大事にしすぎると現実が動かない、という痛いところにも触れてくれる。そして、よろめいている自分に気づいたときは、弱いほうの衝動を鍛えるしかない、という実践的な示唆が意外と効きます。また、でこぼこ道を“みんなで歩く”ためには、対話の場をどうつくるか、どこに力があり、どこに分断があるかを観察する姿勢が欠かせないことが、具体的なエピソードとともに描かれています。 一言でいえば、「自分の正しさだけでは社会的な問題は動かない」と感じている人に刺さる本です。自分をテコにしながら、他者と一緒に現実をつくるという発想に、少しでもピンとくるなら読んで損はないと思います。
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