
リーダーシップの哲学―12人の経営者に学ぶリーダーの育ち方
一條 和生
東洋経済新報社 / 200412
この本について
仕事で人を動かす立場になると、「目の前の課題で手一杯なのに、未来のことも考えろと言われる」「部下との面談も、ただの業務確認で終わってしまう」「自分のリーダー像って、そもそも何なんだろう」というモヤモヤがついて回ります。僕自身、同じところで何度もつまずいてきました。 この本がいいのは、理想論ではなく、経営者たちが実際にどう意思決定し、どう人を育ててきたかが、現実的な目線で語られているところです。例えば、時間をどれくらい未来に振り向けるのかを「20・50・30」で捉える考え方は、日々の忙しさに押し流されがちな自分の視野を整えるきっかけになりました。また、面談を単なる評価の場にせず、相手の良さを丁寧に引き出し、次の舞台を用意するという姿勢は、明日からのコミュニケーションにそのまま持ち込める実感があります。さらに、「人は育てるものではなく、育つもの」という視点は、肩の力を抜きながらも、適切なチャンスを渡す勇気を思い出させてくれます。 リーダーの仕事に正解はないけれど、自分なりの軸をつくりたいと思っている人には、とても静かに効いてくる本だと思います。特に、「気づいたら管理職になっていたけど、ここからどう歩けばいいのか不安」という人には、ちょうどいい伴走役になるはずです。
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