
知の教室 教養は最強の武器である (文春文庫)
佐藤 優
文藝春秋 / 2015-08-10
この本について
最近、ニュースを見てもSNSを眺めても、「結局どこまで信じていいのか」とか「みんな同じ方向を向いている空気がちょっと怖い」と感じることが増えました。自分の判断軸を持ちたいのに、情報が多すぎて逆に視界がぼやけていくあの感じ、けっこうしんどいですよね。 『知の教室』は、そういうモヤモヤに対して、派手な答えをくれるわけではないけれど、視界を一段クリアにしてくれる本です。たとえば、新しいファシズムは自分をファシズムと呼ばない、という指摘。読みながら「いま自分が安心して寄りかかっている価値観って本当に大丈夫か」と立ち止まるきっかけになりました。また、敵味方を単純に分けて思考停止する危うさや、他者の愚かさを許容する自由主義の根っこの話が、現代の人間関係にもそのままつながってくるのが面白いところです。 さらに、著者の読書術やノート術も実践的で、知識をどう扱うかという現実的な視点が貫かれています。線を引いて三回読むとか、一冊に全てまとめるなど、やってみると「確かに頭が整理されるな」と感じるはずです。思想の話と日常の工夫が地続きになっているのも、この本の良さだと思います。 社会の空気に違和感がある人、あるいは「自分の考え方の土台をもう一度作り直したい」と思っている人には、かなり刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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