
表の体育 裏の体育 日本の近代化と古の伝承の間に生まれた身体観・鍛錬法 PHP文庫
甲野 善紀
この本について
最近、体調や集中力が落ちてきたと感じる時、原因がはっきりしないまま「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い立ててしまうことがあります。でも、本当に必要なのは努力量じゃなくて、“どんな体の使い方で生きているか”のほうだったりします。 『表の体育 裏の体育』を読んでいて感じたのは、著者が語る身体観が、決してストイックな修行ではなく、日常の小さな違和感を整えるための視点に近いということです。治す力は本来だれの中にもある、という言葉や、雑木雑草に自然の真を見出す姿勢は、外側の評価や成果ではなく、まず自分の内側の状態を丁寧に扱うところから始めていいと思わせてくれます。また、体をどう立てるか、どう呼吸するかといった具体的な姿勢の話が多いのに、不思議と精神論に寄らず、生活の中で試してみると確かに重心が変わる手触りがあります。 特に「その時その場で、どう在るのが自然か」という考え方は、仕事で焦って判断がぶれるときにふっと効きます。大げさな改革ではなく、姿勢や呼吸を微調整するだけで、思考のノイズが減る感覚があるからです。 外側に振り回されがちな人、自分の軸を身体レベルから取り戻したい人には、静かに刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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