
VWの失敗とエコカー戦争 日本車は生き残れるか (文春新書)
香住 駿
文藝春秋 / 2015-12-16
この本について
最近、EVとか環境規制のニュースを見るたびに、「結局どこを見て判断すればいいんだろう…」と手が止まることがあるんですよね。技術の話だけ追っていても置いていかれるし、政治や規制まで含めるといきなり世界が広くなりすぎて、ますます混乱してしまう。そんなモヤモヤを抱えたまま仕事の意思決定をしている人、多い気がします。 この本は、そういう“判断軸の散らかり”を少し整えてくれました。特に刺さるのは、業界を動かしているのが技術そのものではなく、カリフォルニア州のZEV規制のような「地政学的な条件と政治の流れ」だという視点です。大気が滞留しやすい地理や、リベラル層の歴史的背景が今の規制をつくっているという話は、単なる制度の羅列より腑に落ちます。それと、中国市場のナンバー制限や欧州メーカーの資金難など、各地域の事情がどう企業戦略の“癖”になっていくのかが、抜粋の段階でも十分伝わってきました。技術投資の遅れがシャープを追い詰めたように、タイミングのズレがどれだけ重い意味を持つかも、ちょっと背筋が伸びるポイントでした。 派手さはないけれど、世界の規制や市場の動きを“地図”として頭に置きたい人には静かに効く本です。とくに、EVや政策の変化に振り回されがちな人にこそ、落ち着いて読む価値があります。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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