
戦国の陣形 (講談社現代新書)
乃至政彦
講談社 / 2016-01-19
この本について
戦国時代の戦い方って、学校で習ったイメージとどうにも噛み合わないことが多くて、資料を読んでも「結局どこまで本当なんだろう…」とモヤモヤし続けていました。とくに陣形。魚鱗だ鶴翼だと教わるけれど、実際の兵がどう動いていたのかを思い描こうとすると、一気に霧がかかったようになるあの感じです。 『戦国の陣形』は、まさにその霧を晴らしてくれた一冊でした。陣形が長らく「ものの譬え」にすぎず、足軽や雑兵の動きがどう設計されていたか、そして武田や上杉がどんな工夫を積み上げていたのか。読み進めるほど、頭の中で曖昧だった戦場の光景が立ち上がっていきます。とくに、五段隊形が生まれる過程や、律令制の軍団制とのつながりが見えてくるあたりは、戦国時代だけを切り取っても理解できなかった部分が一気につながる実感がありました。歴史の虚像がどう作られたかを示してくれるのもありがたく、関ヶ原の布陣図の話などは、自分の思い込みを一度リセットさせてくれます。 史実の「現実味」を取り戻したい人、あるいは戦国の合戦をちゃんと理解したいのにどこかでつまずいていた人には、かなり刺さると思います。自分の中の「知っているつもり」だった風景がほどけていくので、読み終えたあと、ほかの歴史書の見え方まで変わってしまうタイプの本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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