
君主制とはなんだろうか (ちくまプリマー新書)
君塚直隆
筑摩書房 / 20240307
この本について
政治のニュースを見ていて、制度や権力の仕組みがよく分からないまま「なんとなく不安だけが残る」ということ、けっこうありませんか。僕自身、君主制とか共和制って学校で習ったはずなのに、実際の歴史の中でどう動いていたのかを説明しようとすると言葉に詰まってしまうタイプでした。 この本は、そんなモヤモヤを丁寧にほぐしてくれます。王がなぜ生まれ、どんな役割を担ってきたのかを“外敵からの防衛”や“豊かさの確保”といった具体的な視点から追っていくので、権力の成り立ちが地に足のついた形でつかめるんです。また、絶対君主制と聞くと「何でもできる王」を想像しがちですが、実際には強力な官僚や軍隊がないと成立しない、かなり現実的な制約のある仕組みだったことも分かります。ローマ帝国とのつながりが宗教の広がりに影響したり、アジアの帝国からヨーロッパが学んでいたりと、世界史が一本の線でつながる感覚もけっこう刺激的でした。 いまの日本の天皇制や立憲君主制の位置づけも、歴史的な文脈のなかで見るとすっと理解が深まります。制度に対して白黒つけたい人より、「そもそもどういう成り立ちなんだっけ」と根っこから知りたい人にこそ合う本だと思います。制度の是非を語る前に、背景を落ち着いて整理したい時にちょうどいい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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