
生きるチカラ (集英社新書)
植島啓司
この本について
最近、うまくいかないことが続くと「なんで自分だけ…」みたいな気分になることがありますよね。正直にやっても報われないし、かといって要領よく立ち回ったところで全部が好転するわけでもない。その中でどうやって気持ちを立て直せばいいのか、自分でもよく迷います。 植島啓司さんの『生きるチカラ』は、そういう時に“前向きになれ”とは言いません。むしろ、失敗や不運そのものが視界を広げてくれる瞬間をどう捉えるか、という話にかなり踏み込んでくれます。ふりかかった災難こそ人生を変えるきっかけになる、という視点は、単なる慰めではなく、読んでいるうちに「ああ、たしかにあの出来事がなければ今の自分はいないな」と実感に変わっていきます。また、選択に“正解”がないことを前提にしているので、過去の判断を責めてしまう癖がある人ほど肩の力が抜けると思います。 さらに、いい時よりも苦しい時のほうが他人への理解が深まるという言葉も、妙に現実的で、自分の経験と照らし合わせやすいんですよね。予期せぬ偶然をうまく拾っていく姿勢についての話もあって、「状況が変わったから終わり」ではなく、「変わったからこそ次が始まる」という小さな希望が生まれます。 目の前の現実が予定どおり進まない時、「この状況にどう向き合えばいいのか分からない」と感じている人にこそ静かに効いてくる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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