
なぜ人は自分を責めてしまうのか (ちくま新書)
信田さよ子
この本について
家族のことで悩んでいるときって、「自分の感じ方が間違ってるのかな」と不安になりやすいですよね。とくに親との関係は、外から見えにくい分、誰にも説明できないまま自分だけが混乱していく感じがあると思います。僕自身、何かされて嫌だったはずなのに「大したことじゃない」と片づけてしまい、自分を責めるクセが抜けませんでした。 この本が効いたのは、まず「同じ経験をした人がいる」とはっきり示してくれたところです。自分だけの問題じゃなく、環境の側に理由があると分かるだけで、頭のカオスが少し整理される。親の「あなたのために」という言葉が、選択肢を奪うほど強く働くことや、子どもが家族の不調を自分の責任だと思い込んでしまう仕組みも、専門家の視点で淡々と説明されていて、納得しやすいです。 もう一つ大きかったのは、「依存してしまう自分」を責めなくていいと言われたこと。依存は意志の弱さではなく、追い詰められた人が生き延びるための手段なんだと理解できた瞬間、これまでの行動の意味づけが変わりました。さらに、母と娘の関係だけでなく、日本の家族観そのものに触れてくれるので、「自分の家庭だけがおかしいのでは?」という孤立感も薄れていきます。 刺さるのは、親との距離感にずっと違和感があるのに、言語化できずにきた人だと思います。読んでスッキリする類の本ではないですが、自分の内側を守るための視点は確実に増えます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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