
魂の退社―会社を辞めるということ。
稲垣 えみ子
この本について
会社に行くたびに、自分の中に小さく刺さる違和感がある。でも忙しさで流されて、立ち止まるのが怖い。そんな状態が続くと、気づかないうちに「自分が何を望んでいたのか」すら曖昧になってきますよね。僕も会社員時代は、給料や肩書に振り回されながら、どこかでずっとモヤモヤしていました。 この本が面白いのは、単に「辞めて自由になりました」という話ではなく、自分が信じてきた常識がどれくらい簡単に裏返るかを、生活の細部から見せてくれるところです。たとえば、お金と働く意味の関係がゆっくりほぐれていく過程や、会社という大きな仕組みの中で「一人で判断する」という行為がどれほど強いのかに気づいていくところ。どれも派手じゃないのに、読みながら自分の中にも同じ揺れが起きてくる感じがあります。 さらに、自分が会社員として守ってきたものと、我慢し続けて見ないようにしてきたものの両方に光を当てるので、「辞めるかどうか」以上に、自分の人生の軸をどう扱うかがじわっと浮かび上がってきます。何かを手放すとき、そこに空白ではなく新しい景色が広がるという感覚は、働き方を変えるかどうかに関係なく、日常レベルで効いてきます。 会社を辞めたいわけじゃないけど、このまま続けていいのか不安になる人。そんな迷いの手前にいる人ほど、静かに刺さる本だと思います。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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