
高層建築物の世界史 (講談社現代新書)
大澤昭彦
講談社 / 2015-02-20
この本について
都市を歩いていると、「なんでこの街はこういう形なんだろう」とか、「誰がこの景色を決めたんだろう」と、ふと立ち止まる瞬間がありませんか。自分も仕事で街づくりに関わるわけではないのに、なぜか建物の高さや並び方がずっと気になっていました。でも調べようとすると、専門書は難しいし、歴史の本は抽象的で、結局よく分からないまま終わることが多かったんです。 この本は、そのモヤモヤを実際の街の変化で解きほぐしてくれました。パリがナポレオン三世の「ロンドンへの憧れ」から整えられた話や、ローマが大火をきっかけに防火と高さ規制を導入した経緯、さらにはクライスラー・ビルが“競争に勝つため”に急きょ尖塔を組み上げたエピソードなど、街の姿が人間の感情や政治や技術の影響で変わっていくのが手触りとして分かります。建物そのものより、そこに至る判断や思惑に触れられるのがこの本の面白いところです。 読み終えるころには、高層ビルを見上げたときに「これは誰の都合で、どんな理由があってここに立っているのか」と自然に考えるようになり、街を見る目が少しだけ立体的になります。歴史や建築に詳しくなくても、都市が“偶然の積み重ねではできていない”ことに気づきたい人に向いている一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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