
自然のしくみがわかる地理学入門 (角川ソフィア文庫)
水野 一晴
この本について
街を歩いていて、なんとなく「このあたりだけ道が急に下り始めるのはなんでだろう」とか、「渋谷の駅ってなんであんなに階段が多いんだ」とか、気になったまま放置していることってありませんか。調べるほどでもないけど、ずっとモヤっと心の端に残るタイプのやつです。僕もそうで、地形や気候の話は学校で習ったはずなのに、日常とつながって理解できていませんでした。 この本は、そのモヤモヤをほどくきっかけになりました。たとえば渋谷が谷底で地盤が弱い理由が、最終氷期の河川の掘削と、その後の温暖化による泥の堆積にあったり、梅田の地盤沈下が「どの深さまでくいが届いていたか」という地層の違いに左右されていたり、普段の生活の景色が地形という長い時間の積み重ねで説明できることに気づかされます。地球全体の大気の流れの話も、教科書では抽象的だったのに、赤道の上昇気流がどこで下降するかまで具体的に理解できると、急に身近な現象に感じられました。 読みながら「ここって実はそういう理由だったのか」と視点が少しずつ変わっていく感じがあって、世界の見え方が静かに更新されます。大げさな“人生が変わる”本ではないですが、日常の風景をもう一段深く理解したい人にはしっくりくると思います。街の地形が気になりはじめた人に、とても合う一冊です。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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