
移動と階級 (講談社現代新書)
伊藤将人
講談社 / 2025-05
この本について
「移動できる人ほど得をする世界なんだろうな」と思いつつ、じゃあ自分はどうなんだ…とモヤモヤすることがありました。転職や引っ越しみたいな大きな話じゃなくても、通勤や実家との距離、家族の事情で動ける・動けないが決まっていく感じに、どこか説明のつかない窮屈さがあって。 この本は、その曖昧な感覚に社会学の言葉を与えてくれます。移動が資本になるという視点や、移動経験が次の移動を呼び込むという指摘は、自分の「動きづらさ」が能力不足の話ではないと気づかせてくれました。また、移動のしやすさ・しにくさが階層とつながり、日常の選択肢をどれだけ左右しているかを、生活の場面に落ちる形で見せてくれます。免許返納の話や、テレワークが誰にとって支えになるのかといった例も、移動を「自由」ではなく「条件」として考えるきっかけになりました。 「自分はなぜ動けないんだろう」と心のどこかで感じている人や、環境に縛られている友人・家族を思い浮かべることがある人には、とくに届くと思います。移動という当たり前の行為の裏側にある構造を知ることで、自分の暮らしを少し違う角度から見られるようになる一冊でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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