
カードゲームで本当に強くなる考え方 (ちくまプリマー新書)
茂里憲之
この本について
カードゲームに限らず、仕事でも日常でも「あとからなら何でも言えるんだよな…」と自分にモヤッとする瞬間があります。あのとき別の判断をしていれば勝てた、やれた、できた。頭では運やバイアスがあるとわかっていても、負けや失敗の理由をうまく整理できないまま終わってしまうんですよね。 この本がおもしろいのは、カードゲームという“数字で語れるはずなのに再現性が薄い世界”を素材にしながら、そこで人がどんなふうに判断し、どこでつまずきやすいのかを淡々と解いてくれるところです。後知恵バイアスや自己奉仕バイアスみたいな認知のクセを、実際のプレイシーンと結びつけて説明してくれるので、「ああ、自分がその罠にずっとハマってただけか」と素直に理解できる。さらに、環境が変わり続けるゲームで何を“積み上げ”にできるのかを考える視点が、仕事の場面でも驚くほど応用しやすいです。 特に刺さったのは、勝つための理論を一撃で求めるのではなく、「小さい問題に分けて、再現性のある部分だけを拾い上げていく」という姿勢でした。新しいカードが出れば環境が変わり、またゼロに戻される。それでも、自分なりの仮説を立てて試すことでしか前に進めない。その感じが、迷いながら働いている自分の感覚と重なるんです。 カードゲーム経験者はもちろん、「不確実な状況で判断するのが苦手な人」に特に刺さると思います。自分のクセを知り、現実と向き合うための小さな足場をくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
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