
無心ということ (角川ソフィア文庫)
鈴木 大拙
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2000-09-02
この本について
仕事や日常で、つい頭の中が動きすぎてしまう時があります。考えれば考えるほど妙に苦しくなるのに、止め方がわからない。理屈で整理しようとすると、ますます余白がなくなる。そういう時にふと、「いったん自分を空に戻すって、どういうことなんだろう」と思う人は多いはずです。 鈴木大拙の『無心ということ』は、派手な答えをくれる本ではありません。でも、読んだ人が保存していた部分を見ると、この本が刺しているのは「余白があるから入ってくる」「塞がっていると何も受け取れない」という、あの静かな感覚なんだと思います。自分の中の“あるべき思考”をいったん横に置いた時、ものごとが少しだけ素直に動き出す。その経験を、無心という言葉を通して丁寧に示してくれます。 特に響くのは、無心を“消極的な空っぽ”ではなく、“何でも受け入れられる状態”として語っているところです。過去に捨てたと思っていたものが、今という一瞬に入り込んでくる。その刹那をつかむと、未来への見え方まで変わる。考えるより先に世界の方が動いてくるような、不思議な軽さがあります。頭でまとめようとする癖がある人ほど、この視点は新鮮かもしれません。 思考に疲れたけど、何も考えない瞑想でごまかすのも違う。そんな「受け取る余裕の作り方」を探している人に向く一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの41%が集中しています。
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