
いきたい場所で生きる 僕らの時代の移住地図
米田智彦
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2017-01-26
この本について
移住って、興味はあるけど一歩踏み出すほどの確信はない。そんな状態のまま、気づけば「どこに住むのが正解なんだろう」と検索だけが増えていく。情報は多いのに、決め手が見えない感じ、僕もずっと抱えていました。 この本が面白いのは、「移住=特別な選択」というよりも、もっと日常的で現実的な視点で語ってくれるところです。たとえば、全国の自治体が必死に移住者を呼び込もうとしていて、パンフレットが山ほど並んでいる現場の描写。あの“選択肢が多すぎて余計に迷う”感覚は、移住に限らず今の働き方にもそのまま重なります。そして、どこかに正解があるわけではなく、自分がどう生きたいかを丁寧に見ていく方が結果的に近道になる、という視点が腑に落ちました。 さらに、「強い個人にならなくていい」というメッセージも救われました。環境に合わせてしなやかに動ける力こそ、この時代に必要なんじゃないか、という話は、住む場所の問題以上に、自分の働き方を考えるときにも効いてきます。移住を目的にするのではなく、人生の主導権を取り戻すための手段として捉える、という立ち位置もすごく現実的です。 どこで働くか、どこで暮らすかを考えるたびにモヤモヤが積もっていく人に静かに刺さる本だと思います。
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