
情報と秩序 原子から経済学までを動かす根本原理を求めて (早川書房)
セザー ヒダルゴ、千葉 敏生
早川書房 / 201704
この本について
仕事でも日常でも、複雑なものに向き合うたびに「自分の理解力が足りないだけなのか…」と落ち込むことがあります。特にチームで動く場面では、なぜ簡単なはずのやりとりがこんなに重くなるのか、そもそも組織ってどうして限界を迎えるのか、うまく整理できないまま過ぎていくことが多いと思います。 『情報と秩序』は、そういう“説明しづらい詰まり”の正体を、物理と社会のあいだを行き来しながら掘っていく本でした。例えば、人や企業がどれだけ知識を抱えられるかにはそもそも物理的な上限があること、それを超えるためにネットワークが必要だけれど、関係構築のコストが高いと逆に世界がバラバラになってしまうこと。あるいは、学習が本来は経験と社会性に依存していて、だからこそ知識の伝達には時間も摩擦も避けられないこと。抽象的な話に見えて、手元の仕事の風景にすっと重なる瞬間が多かったです。 目の前の混乱が「自分の要領の問題」ではなく、情報の宿命やネットワークの構造からくるものなんだと知るだけで、少し呼吸がしやすくなります。特に、チームの関係性がなぜ固まるのか、どうすれば知識が循環しやすくなるのかを考えたい人にはしっかり刺さると思います。 組織や社会を“情報の器”として見直してみたいときに手元にあると、視界が変わる一冊でした。
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