
2030年ジャック・アタリの未来予測―不確実な世の中をサバイブせよ!
ジャック・アタリ and 林 昌宏
President Inc / 2017-08-10
この本について
最近、世界のニュースを見るたびに「自分ひとりが何をしても変わらないんじゃないか」と気持ちが沈むことがあります。仕事でも、社会でも、目の前の変化に振り回されているだけのようで、主体性を失っていく感覚がじわっと残る。こういうときに、この本の抜粋にある「自分自身に働きかける」という視点が妙に腹に落ちました。 アタリは、未来の不安を煽るのではなく、個人の態度が大きな流れを左右する可能性を、淡々と示しています。たとえば、激怒に流される社会の構造を説明したうえで、「怒りを利他へ誘導する」という選択肢を提示してくれるところ。あとは、中産階級が抱える葛藤を地政学の視点で整理しつつ、私たちが感じている閉塞感を個人の問題だけに矮小化しない点も助けになります。そして何より、「高貴に生きる」という言葉が現実離れした理想論ではなく、日々の小さな態度の積み重ねとして描かれているのが読み続けられる理由でした。 未来を完璧に予測する本ではありません。でも、自分の行動をどう整えるかを考えるきっかけにはなる。特に、社会の空気に敏感で、流れに飲まれやすい自覚がある人には刺さると思います。
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