
隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 (文春e-book)
ルトガー・ブレグマン and 野中香方子
この本について
仕事の価値やお金の流れが、自分の感覚とズレている気がする時ってありますよね。頑張って働いているのに暮らしは軽くならないし、社会全体はどこか効率ばかり優先されているように見える。じゃあ本当に価値を生んでいるのは何なんだろう、と手が止まる瞬間があると思います。 『隷属なき道』は、そのモヤモヤを俯瞰させてくれる本でした。金融で1ドル儲けると経済の別の場所では60セントが失われているのに、研究者の1ドルは数倍の価値を生むという話など、数字で示されると「自分が感じていた違和感は気のせいじゃなかったのか」と思わされます。また、働き方の問題を個人の努力不足で片づけてしまう今の制度の背景にも触れていて、なぜ多くの人が精神的な余裕を失うのかが腑に落ちる。さらに、未来のスキルを「需要に合わせる」のではなく「どう生きたいか」から考えるべきだという視点は、忙しさに流されがちな日常をいったん止めてくれます。 現状に小さな疑問を持ちながらも、どこから手をつけていいかわからない人に特に刺さると思います。社会構造の話ではあるけれど、読んでいると自然と自分の働き方や時間の使い方に引き寄せて考えられる一冊でした。
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