
地元経済を創りなおす-分析・診断・対策 (岩波新書)
枝廣 淳子
岩波書店 / 2018-02
この本について
地域のことを考えたいと思っても、「結局、人口が減ってるんだから仕方ないよな…」とか「外からお金を持ってくる以外に手がないんじゃ?」みたいな行き詰まりを感じることが多いと思います。僕も同じようにモヤモヤしていたのですが、この本を読んで、視点そのものを間違えていたんじゃないかと気づかされました。 特に刺さったのは、「地域にお金を呼び込むこと」よりも、「入ってきたお金がどれだけ地域内で回るか」が本質だという話です。補助金でも観光でも工場誘致でも、外から来たお金が一瞬で域外に流れ出るなら、地域にはほとんど残らない。パン屋の例のように、地域で日常的に消費されているものを地域でつくるだけで、小さな産業が生まれ、働く場所が生まれ、定住する人が増える。この“地消地産”の目線は、抽象論じゃなくて、めっちゃ手触りがあります。 さらに、石油価格や気候変動で「遠くから何でも運んでくる時代は終わる」という指摘も現実的で、だからこそ地域内に「漏れている穴」をふさぐことが、これからの当たり前になるんだろうなと腹落ちしました。派手な施策じゃなくても、地元でお金が一度でも多く回るようにするだけで、地域の“しなやかさ”は確実に変わっていく。 地域づくりに関わっている人はもちろん、「自分の暮らす場所を少しでも良くしたい」と思っている人にしっくりくる一冊だと思います。
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