
まちづくり幻想 地域再生はなぜこれほど失敗するのか (SB新書)
木下 斉
SBクリエイティブ / 2021-03-05
この本について
まちづくりや地域の話題って、語られる言葉がきれいすぎて「実際どうなの?」と引っかかることが多いと思います。ぼくも地方移住のニュースを見るたびに、数字の裏側がわからずモヤっとしていました。この本は、その違和感を丁寧にほどいてくれます。東京一極集中は本当に崩れたのか、地方に移れば何かが変わるのか、そういう“なんとなく信じていた前提”を一度フラットに見直すきっかけをくれます。 特に刺さったのは、人口ではなく「産業構造」こそが地域の命運を決めるという視点です。淡路島の例や地方工場の雇用形態の話は、外から見ると前向きに見えても、中身を見ないと地域は潤わないという現実を突きつけてきます。また、北海道の企業や上天草の観光船など、地味な積み上げを何年も続けた結果として地域が変わっていく姿は、派手な起爆剤を信じたくなる自分の癖を見直すきっかけになりました。 地域の課題に関心がある人だけじゃなく、「目の前の仕事で何を積み上げればいいのか迷っている人」にも刺さる本です。自分のいる場所をどうつくり変えていくか、そのときに何を見誤りがちなのかを教えてくれます。幻想を壊す内容ではあるものの、読後はむしろ、地に足をつけて前に進むイメージが持てるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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