
エネルギー産業の2050年 Utility3.0へのゲームチェンジ (日本経済新聞出版)
伊藤剛、岡本浩、戸田直樹、竹内純子
日経BP / 2017-09-01
この本について
エネルギーの話題って、どうしても「専門家じゃないと分からない世界」に見えてしまって、でも電気代は上がるし再エネは進むし、この先どうなるんだろう……と日常レベルではじんわり不安が残ったまま、という人は多いと思います。自分もまさにそのタイプで、現場で何が起きているのかを掴みきれずにいました。 この本は、いま起きている変化を大げさに語らず、淡々と「なぜそうなるのか」を押し出してくれるところが助かりました。たとえば、太陽光が普及すると送配電の固定費が回収できなくなって料金体系が歪む、いわゆるデス・スパイラルの構造が、家計レベルの行動変化から説明されていて腹落ちします。また、再エネには慣性がないから系統が不安定になる、といった“地味だけど避けられない論点”も隠さず書かれていて、未来像の現実味がぐっと増します。さらに、デジタル化や業界再編がなぜ必要になるのかも、技術のコスト低下や人口密度の変化とつながる形で描かれていて、単なるスローガンに終わらないのがありがたいところです。 エネルギー問題を「結局どう動くのか」を自分の言葉で説明できるようになりたい人に刺さる内容だと思います。日々のモヤモヤを、一段だけ俯瞰して整理したいときにほどよく効いてくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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