
グリーン・ジャイアント 脱炭素ビジネスが世界経済を動かす (文春新書)
森川 潤
文藝春秋 / 2021-09-17
この本について
仕事で「脱炭素って大事なのは分かるけど、実際どこから理解すればいいのか…」と立ち止まる瞬間が多くて、僕自身もしばらくモヤモヤしていました。技術の話なのか、政策の話なのか、あるいは国際情勢なのか。全部つながっているのに、点でしか知れずに判断しづらいんですよね。 この本は、そのバラバラの点を無理に煽らず、淡々と線につないでくれる感じがあります。たとえば、年金基金がESGに舵を切る理由が「100年先を見て運用するから」という極めて実務的な視点で語られるあたり、きれいごとではなく経済の構造変化として理解できる。巨額の投資がどこに流れ、そこでどんなルールが働き、企業がどう動かざるを得ないのかが見えてきます。また、中国がレアアースや電池のサプライチェーンをどれだけ押さえているかの話は、技術競争よりも“土台の握り方”を知る重要さを教えてくれました。 読みながら、自分の仕事でも「何を見るべきか」の軸が少しクリアになります。再エネやEVを“雰囲気で語るテーマ”から、“実際の経済システムを変えていく要因”として扱えるようになる感覚に近いです。特に、長期の変化に振り回されがちな人や、環境とビジネスの線がどうつながるのか掴めていない人には刺さると思います。 派手な結論をくれる本ではないけれど、視界の解像度を上げたいときにちょうどいい一冊でした。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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