
五輪書 (講談社学術文庫)
鎌田茂雄
KADOKAWA / 2012-12-25
この本について
仕事でも人間関係でも、こちらの動きが相手に引きずられたり、焦って判断がぶれることってよくあります。頭では「落ち着け」と思っても、いざ踏み込む場面で身体がちぢむような感覚が出てくる。僕自身、そういう場面が続いたときに読み返したのが『五輪書』でした。武蔵の言葉は荒々しいようでいて、実は「どう心と身体を整えるか」という実践的な話ばかりなんですよね。 特に刺さるのは、動作が静かでも心は止めず、動作が激しくても心を乱さないという姿勢の話です。仕事で急にトラブルが起きても、勢いに巻き込まれずに所作を一定に保つことで、結果的に先手にまわれる感覚がありました。また、一歩踏みこむときに「ちぢまない」姿勢を取るという教えは、苦手な相手と話す場面や、大事な提案をする瞬間にそのまま使えます。背筋をのばし、視線を合わせるだけで、こちらの気持ちが負けにくくなるんです。 さらに「四つ手をはなす」や「枕をおさえる」といった比喩は、張り合いで消耗しているときや、相手の出方に後追いしてしまう癖を見直すヒントになります。無理に押し返すより、一度構えを変えて状況を取りにいく。これは現代のチーム仕事にもかなり効きます。 表面的な勇ましさではなく、状況にのまれがちな人が「どう立て直すか」を学べる本です。特に、踏み込む瞬間に自信がしぼんでしまう感覚を抱えている人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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