
新装完全版 大国政治の悲劇
ジョン・J・ミアシャイマー and 奥山 真司
五月書房新社 / 2019-04-08
この本について
国際情勢のニュースを見ても、「結局どの国が何を狙って動いているのか」がふわっとしたままで、判断の軸が持てないまま流されてしまうことがよくあります。相手の意図なんて完全には読めないし、どこまでが“普通の駆け引き”で、どこからが危険信号なのかもつかみにくい。僕自身ずっとここで迷っていました。 『大国政治の悲劇』は、そのモヤモヤを一度“構造”のレベルで整理してくれる本でした。ミアシャイマーは、大国がどれだけ理想を語ろうが、最終的には自国の生き残りを優先せざるを得ないと淡々と説明します。アメリカや中国がなぜ似たような行動パターンを取るのか、日本がどういう位置に立たされているのかが、歴史の具体例とセットで見えてくる。特に「相手の善意を信じ切れない世界では、どうしてもパワーを積み増す方向に動くしかない」という指摘は、今のアジア情勢を見ていて腑に落ちる部分が多かったです。 この本を読むと、日々のニュースに対して「好き嫌い」ではなく「構造上そう動くよね」という別のメガネが手に入ります。そういう視点がほしい人には刺さると思いますし、日本のこれからを考えるうえで避けて通れない論点にも触れています。僕自身、感情で揺さぶられがちな国際政治を、少し距離を置いて理解できるようになりました。
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