
アメリカ現代思想の教室 リベラリズムからポスト資本主義まで (PHP新書)
岡本 裕一朗
PHP研究所 / 2022-01-18
この本について
最近、ニュースを見てもSNSを眺めても、「自由って結局なんなのか」「平等ってどこまで目指すものなのか」といったモヤモヤが消えずに残ります。テクノロジーが社会を変えていく一方で、リバタリアニズムやリベラリズム、オルタナ右翼みたいな言葉が飛び交い、何がどうつながっているのか自分でも整理しきれないまま日々が過ぎていく感じがあります。 この本は、そのごちゃごちゃした感覚を少しだけ解きほぐしてくれました。たとえば、ロールズやノージックの議論が「平等」と「自由」のどこを支えようとしているのかを地に足のついた形で説明してくれるし、アメリカ的なリベラリズムがどうして弱者救済を抱え込むようになったのかも、歴史の流れの中で理解できます。また、グローバリゼーションやテクノロジーの進展が、私たちの政治的立場の揺れにどう影響しているのかまでつながってくるので、普段感じていた違和感の所在が見えやすくなります。 派手な結論を出す本ではありませんが、いまの社会をどう捉えればいいのか迷っているとき、複雑な思想の地図を手渡してくれるような一冊でした。思想の名前は聞いたことがあるけれど、関係性がつかめずにモヤモヤしている人に特に刺さると思います。
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