
いま世界の哲学者が考えていること
岡本 裕一朗
ダイヤモンド社 / 2016-09-08
この本について
最近、物事をどう捉えたらいいのか分からなくなる瞬間が多くて、何かを判断しようとするたびに足元がふわっと浮くような感じがありました。価値観がぶつかり合う場面も増え、どれが正しいのか、そもそも「正しい」という感覚自体が揺らいでいる気がする。そんなときに読んだのが『いま世界の哲学者が考えていること』でした。 この本が効いたのは、今の世界で起きている“揺らぎ”の理由を説明してくれたところです。たとえば、ポストモダンの「大きな物語への不信」が当たり前になった結果、皆が前提にしている現実そのものがバラバラになっていること。AIやバイオテクノロジーが進むなかで、これまで自然だと思っていた境界が崩れていること。さらには、通貨や資本主義の前提すら、信用やテクノロジーによって別物に変わりつつあること。自分が感じていたモヤモヤに「そういう背景があったのか」と腑に落ちる瞬間が多かったです。 派手に人生が変わるような本ではないですが、目の前のニュースや議論に対して、自分の立ち位置を少し冷静に取り戻せる本でした。今の世界の変化に置いていかれている気がする人にこそ、静かに刺さると思います。
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