
世界を変えた哲学者たち (角川ソフィア文庫)
堀川 哲
KADOKAWA / 2012-02-25
この本について
最近、判断に迷う場面が増えた気がします。正義って何なのか、どこまでが自分の意見でどこからが社会の声なのか、そもそも「正しい答え」なんてあるのか。そんなモヤモヤを抱えたまま働いていると、足元がふわつく瞬間がけっこうあります。 『世界を変えた哲学者たち』は、そのふわつきに対して「とりあえず一度立ち止まろう」と言ってくる本でした。友愛や連帯といったきれいな言葉を簡単に振り回すのは危ない、とか、正義を論理的に割り切れると思うのは勘違いかもしれない、とか、耳が痛いけれど現実的な視点が多いんです。ニーチェの「偶然を受け入れる強さ」や、ハイデガーの「日常そのものをていねいに観察する姿勢」も、読んでいると自分の生活にそのまま重なってきます。ぼんやり抱えていた不安が、「こういうふうに見直せばいいのか」と少し形になる感覚がありました。 個人的には、ローティの「どの理論が正しいかより、何が自分たちに必要かで決まる」という考え方に救われました。いまの自分には、答えをひとつに決めつけない余白が必要だったんだと思います。哲学を深く知らなくても、日々の判断や迷いにどう向き合うかを考えるきっかけになるはずです。 自分の「ものの見え方」をいったん整えたい人に静かに刺さる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
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