
「追われる国」の経済学―ポスト・グローバリズムの処方箋
リチャード・クー and 川島 睦保
この本について
経済のニュースを追っていると、「なんで現実と説明が噛み合わないんだろう…」と感じることがよくあります。金利やインフレの議論を聞いても、自分の生活実感とはズレていて、どこで思考をつまずいているのかが分からないまま時間だけが過ぎていく。僕自身、このモヤモヤがずっと残っていました。 この本は、そのズレの正体を「民間が借金して投資する前提が崩れた経済では、教科書の理屈は機能しない」という一点から丁寧にほどいていきます。インフレ目標がなぜ何度も外れるのか、中央銀行と家計・企業がなぜ“別の世界”を見ているのか、そして公共事業がなぜ今の局面では単なる支出ではなく“将来負担を残さない投資”になり得るのか。どれも抽象論ではなく、実際の行動や意思決定のレベルで理解できるようになるのがありがたかったです。 特に響いたのは、「正しいモデルを持っているのは、借金を減らそうとしている家計や企業の側」という指摘でした。これを知ってから、経済のニュースを見る目が少し落ち着いたというか、“間違っているのは自分の感覚の方だ”と決めつけなくてよくなった感じがあります。 経済の議論に置いていかれている気がするけれど、現場感覚を手放したくない人に刺さると思います。自分の中の“違和感の正体”に名前をつけてくれる一冊でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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