
教養としてのアート 投資としてのアート
徳光健治
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2019-04-12
この本について
アートって気になるけど、いざ買うとなると「結局どれを選べばいいのか」と迷ってしまう人、多いと思います。きれいだなと思ったものを買うだけでいいのか、それとも“価値が上がるかどうか”まで考えた方がいいのか。そのあたりの感覚が日本では本当に掴みにくいままなんですよね。 この本はそのモヤモヤを、感性だけでも投資目線だけでもなく、両方の視点から地に足つけて整理してくれます。たとえば「海外の若い世代は、将来伸びそうな作家を長期で持つのが普通」という話は、アートを買うことが特別ではないという事実を静かに教えてくれますし、「評価が上がる作品には“発明”と“インパクト”がある」という指標は、ただ好き嫌いで見るだけとは違う“もう一段深い視点”の存在に気づかせてくれます。さらに、インテリアとしてのアートと資産としてのアートがまったく別物だという説明は、日本の市場がなぜ混乱しているのかを具体的な背景から理解できて腑に落ちました。 アートを買うかどうか以前に、「どう見ればいいのか」「どこに価値が宿るのか」を知りたい人に向いています。大げさに世界が変わる、みたいな本ではないですが、現代アートの“文脈”をはじめて自分ごととして掴めるきっかけにはなるはずです。こんな悩みに静かに寄り添ってくれる教養書を探している人に刺さる一冊です。
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